PICOとは、1メートルの1兆分の1の大きさを表す単位。
この、NANO(1メートルの10億分の1の大きさ)よりも、
はるかに小さな極小サイズの領域で、様々な材料を合成、設計することを目指すScience and Technology の最先端領域。それが、PICO TECHNOLOGY です。
PICO TECHNOLOGY
私たち GSアライアンス では、「金属有機構造体」という先端材料の研究開発、合成を行っています。この「金属有機構造体」は、超多孔性材料であり、部分によっては、これらの多孔の大きさが、1ナノ・メートル よりも小さな領域で制御することになります。私たちは、この最先端技術を “PICO TECHNOLOGY” と
呼んでいます。
MOF / PCP
金属有機構造体(MOF : Metal Organic Framework)、多孔性配位高分子(PCP : Porous Coordination Polymer)とは、金属イオンと有機配位子の自己集合によって得られる多孔性材料の、最先端機能性材料です。結節点となる金属イオンを、有機配位子が架橋することによって、フレームワーク構造が構築され、このフレームワーク内の空隙が、分子を取り込む空間として働きます。MOF / PCPは、非常に大きな表面積を有する、超多孔性結晶材料です。
REALIZATION
既存の多孔性材料であるゼオライトや活性炭は、石油化学工業における触媒、分離材料、水道水の浄化、脱臭剤などとして使用されており、もはや、多孔性材料なしに現代の生活は成り立たないと言っても過言ではありません。これらの細孔物質は、それぞれに優れた分離、吸蔵、吸着、排出といった細孔機能を持っていますが、微細な細孔の制御が困難であるため、複数の細孔機能を共存させた、高機能かつ多機能な細孔材料の研究開発を阻む、一因となっています。
この点、有機金属構造体は、分子設計に配位結合を精密に取り入れることで、非常に複雑な構造体の構築や、高次機能の発現が可能となってきて います。とくに、金属錯体の活用により、有機化合物と無機化合物の境界を超えた、新概念の物質群の創出や、従来法では合成困難な精密構築も可能となりつつあります。
また、配位子と金属の配位環境周りを変えることで、最も小さなクラスの細孔径(0.4 nm つまり 400 pico meter 以下)や、これまでの材料で最も高い比表面積(BET表面積~6,000 m2/g)を実現することも可能です。
さらに、多数の金属元素と、多数の有機リガンドの組み合わせにより、理論的には様々な MOFが合成できることになるので、既に数万種類以上のMOFの合成が報告されています。
APPLICATION
これまでにない、最先端材料であるMOFには、次のような応用例が検討されています。
Drug Delivery Systemなどの医療用途
様々なガス、気体分子の分離、吸着、貯蔵
砂漠のような乾燥環境から水を得る
排水中からの有害金属、有害金属イオンの回収
固体触媒
電池、キャパシタ用電極、電解質
センサー
人工光合成、光触媒
溶液中からの染料色素などの吸着、分離
PRODUCTS
金属有機構造体(MOF)
多孔性配位高分子(PCP)
金属ナノコロイド
酸化物ナノ微粒子
MISSION
弊社では、MOFと量子ドット、MOFと金属ナノコロイド微粒子、MOFと酸化物ナノコロイド微粒子、MOFとセルロースナノファイバー複合材料などの製品を全て自社内で製造しています。そのため、MOF と、これらのシングルナノサイズの材料とを組み合わせながら、全てを自社内で制御しつつ、様々な複合材料を製造することが可能です。私たちGSアライアンスは、今後も様々な方向からアプローチし、多種多様な研究開発を続けてまいります。